第2章 基礎知識編
⑤認知症介護の基礎知識
介護現場にて培われた技術もあります。それが、下記図となります。
これは、非常にわかりやすいです。今でも効果的なツールですので、この図を覚えましょう。
覚えたら、タイプ別の介護方法を覚えて、実践しましょう。
タイプ別の介護方針
知的衰退型
混乱をさけること。複雑な状況・環境としない。本人が遂行できない部分を補うこと。
身体不調型
原因を除去すること。
脱水であれば、水分補給。便秘であれば、排便ケア。病気であれば、その治療である。
基本は、水、便、食事、運動のケアが重要となる。
環境不適応型
環境に早くなれるようにすること。なじみの関係作り。
環境になじむまではある程度時間がかかること。環境になじむまでは、関わりを多く持つこと。ただし、担当者を決めること。担当者が休みの時は、前日に代理を紹介すること。
葛藤型
抑制をきっかけとするので、抑制をしない。一方、孤独から起きる収集癖、異食は孤独感を軽減できるケアを。
きっかけを発見して、除去すること。
遊離型
現実と自分を結びつける媒体を用意しよう。一番効果のあるのは役割を見つけること。
回帰型
相手のいる世界にこちらが付き合うこと。
基本的な介護方針が決まれば、そこを中心としつつ、脳の機能障害の特徴も踏まえつつ個別の状態に合わせて工夫を行っていく。
まとめ
いかがでしたか?
介護現場で考えられたこのツールは今でも有効です。これ以上、複雑にすると覚えられなくなる等、支障もでるので、まずはこの通り実践します。それで、うまく対応できない場合に他のツールを使って対応していくとよいです。
認知症介護を体系化した方の本です。今回紹介したのは、この内容となっています。
古い書籍なので、内容は進化させないといけませんが、基礎を知る上では重要な本となっています。