第2章 基礎知識編
④医学から見た認知症の分類
認知症のケアはいまだに確立されていません。
ないといえる状態です。
その中で、私たち介護者はどのようにして援助すべきなのかを日々考えていくことが重要です。
しかし、調べることが多くなればなるほど、その人に関わる時間も減ることもある為、より短い時間で必要な援助はなにかがわかるツールが必要です。認知症の症状による分類と医療から見た脳の機能的障害の特徴を知り、それを踏まえて認知症の介護を展開していくことが重要です。
各病気の特徴について
・病識が薄く、比較的明るい表情。
・外見上目立った体の傾斜がなく、スタスタ歩く。
・道に迷います。
・昼間に俳諧します。
・認知症が疑われたときは、簡易長谷川式スケールを試す。
これを行うには、相手の了承があるほうが無難です。かってに質問するとトラブルのもとです。
これでわかることは、遅延再生能力です。それにより、短期記憶障害の度合いをはかることができますが、これでアルツハイマー型認知症と判別できるテストではありません。
あくまで、遅延再生能力の程度を理解するために行ってください。
★レビー小体型認知症の特徴
・最初の一歩がでづらい。
・意識レベルも下がり、急に眠ってしまう症状もでる。表情が暗く、相手の目を見ない。
・せん妄や夜間の大声がある
・体が左右に傾いている。頚部が後傾、または前傾になる。
・幻視が見える。リアルに見えている。
・薬剤過敏性があり、市販薬でも効果が強くなりすぎる。
・遅延再生能力が良い。(アルツハイマーと識別に役立つ)
★脳血管性認知症(VD)の特徴
・激しく泣き出す(感情失禁)
・夜間せん妄
・改訂長谷川式スケールで長考して、「すいません」と謝る。自分の記憶が悪いと認める。
前頭側頭葉変性症(FTLD)
★前頭側頭型認知症の特徴
・万引きをして、反省をしない。
・決まった時間に行う。止めると怒る。
・毎日同じものを食べる。
・同じ言葉を際限なく繰り返す。他人の言葉をオウム返し。静止しても一時的にやめるのみ。
・はさみ、めがねなど見ても言葉の意味や使い方がわからない。
・身勝手な行動。悪ふざけ等
・原因不明の引きこもり・なにもしない
・記憶・見当識は保持。
★意味性認知症の特徴
・語義失語がある。→復唱良好で意味理解に障害を持つ。文の構成する最小単位である語の意味が理解できなくなる。
★進行性流暢性失語の特徴
・他者の言葉を復唱できないという決定的な特徴があります。
まとめ
認知症にもいろいろ形があります。その特徴を理解することで、関わりの中で「レビーかな?FTLDかな?」となんとなくわかってきます。
この「なんとなく」がとても重要なスキルとなります。
ですので、しっかりと覚えて、利用者様と接する時に、どれに当てはまるのか考えていきましょう。
認知症の基礎を勉強するなら、コレです!!
とりあえず見てください。私は、この先生から医学の認知症を学んでいます。