第2章 基礎知識編
②高齢者の病気の知識
病気になるとADLが低下する。ADLが低下するとできていたことができなくなり、要介護状態となってしまします。
ですので、病気を予防しよう。
でも、なんでもかんでも予防しようするのは、困難です。ケアマネが知るべき病気とはなにか?を知り、効率的に仕事を進めていけるようになりましょうね。
それでは、具体的な病気予防への考え方を説明します。
★慢性疾患と急性疾患に分けて考える。
・慢性疾患は、どちらかというと健康状態がうまくいっているかどうかという判断材料となります。
すでに診断されているので、教科書等で勉強しよう。
ただし、忘れてはならないのはADLと関係しているか?です。
とくに心臓病や呼吸器はADL制限があるので注意しよう。
・急性疾患の方がADLを直撃する。
頻度の多い疾患から勉強しよう。高齢者で多いのは脱水症です。そのほか、風邪や肺炎、腰痛です。
★高齢者の病気の表れからを知りましょう。(特徴)
若者の病気と高齢者の病気とでは現れ方が違います。
★問診が重要である。そのやり方を身につける。
高齢者は典型的な局所症状を示すことが少ないです。若者であれば、心筋梗塞なら胸が強烈に痛くなるが、高齢者では、なんとなく胃の重たい。左肩がなんとなく痛い等のことがあります。
高齢者の病気は全身症状となって現れることもあります。その一番の目安は「元気さ」です。
高齢者は意識障害を併発しやすい
高齢者は合併症を起こしやすい。
以上の事から、健康管理上非常に大事な質問は、「元気?」です。
ここから、アセスメントをするうえで重要な内容となります。
私たちは、お話の中から、課題やニーズをみつけることが求められています。ですので、質問のテクニックが必要です。
下記内容を意識した質問をしてみましょう。
健康管理に必要な質問項目
元気がない
気分がすぐれない
食欲がない
夜眠れない
熱がある
タンや咳がでる
頭が痛い
胸や腹が痛い
動機や息切れがする
下痢や便秘をしている
身体が痒い
手足や腰が痛い
"手足や腰が痛いということで予測できるのは、神経痛とか関節炎、腰痛という病気。
身体が痒いといえば、老人性皮膚掻痒症。
下痢や便秘であれば、消化器の病気と見当がつく。
動機や息切がするは、心臓疾患あるいは肺のぜんそくかもしれない。
頭が痛いは、若いころからであれば偏頭痛。血圧が上がっても頭が痛くなるし、風邪をひいてもなる。この辺は想像力を働かせる。
熱がでてきたら、脱水を疑う。
問診があったうえで、はじめて血圧や脈をはかることで効果が発揮してくるのである。問診の果たす役割はとても重要であることを覚えておきましょう。
まとめ
高齢者の病気の知識はとても重要です。その中でも、よくかかる病気について知識を深めていき、本人やご家族等に伝えていくことで、予防することができます。特に脱水は、様々な病気を引き起こす為、注意が必要です。ですので、水分量のチェックは必須ですよ。
質問項目を覚えて、どのように伝えれば、うまく引き出せるかを考えながらお話をしていきましょう。
病気のことを理解する前に体の仕組みをざっくりとでも理解していないと、理解がふかまりません。
そのおすすめの本はこれです。
これは読みやすいです!!私はこれで勉強しました。とっても勉強になりますので、ぜひ、読んでくださいね。